今年の4月からはじまる電力自由化ですが、最近になってやっと実際の料金プランが発表されてきましたので、実際に電力自由化でお得になるのか試算してみようと思います。
ちなみに欧米では既に自由化されており、結果的には自由化以前よりも電気代が上がっているようです。
我が家はオール電化なので、現在は東京電力の「電化上手」というプランを契約しています。これは中々良く出来ているプランなので、これより安くなるのかが勝負です。
<12月の電力使用量>
昼間時間(午前10時から午後5時まで):96kwh
朝晩時間(午前7時から午前10時まで、午後5時から午後11時まで):279kwh
夜間時間(午後11時から翌朝の午前7時まで):373kwh
合計748kwh
<東京電力「電化上手」の電気代>
基本料金(10kVA):2,160円
昼間時間 :31.64円 × 96kwh = 3、037.44円
朝晩時間 :25.92円 × 279kwh = 7、231.68円
夜間時間 :12.16円 × 373kwh = 4、535.68円
合計 :16、964円 ※実際はオール電化割引等があり、マイナス1,000円程度となります。
今回はケーブルテレビでお世話になっているJ-COM電力と東京電力の2社より発表されている新料金プランを元に試算してみます。
<J-COM電力(一般家庭用プラン)>
基本料金(30アンペア(A)):842.4円
最初の120kWhまで :19.33円 × 120kwh = 2、319.60円
120kWhを超え300kWhまで :25.65円 × 180kwh = 4、617.00円
300kWhを超える分 :26.94円 × 448kwh = 12、069.12円
合計 :19、753円 ※差額2、789円!全然お得にならない!!!
<東京電力(スマートライフプラン)>
基本料金(契約電力1kWあたり):450円 × 10kVA = 4,500円
昼間時間(午前6時〜翌日の午前1時):25.33円 × 375kwh = 9,498.75円
夜間時間(午前1時〜午前6時):17.46円 × 448kwh = 6、512.58円
合計 :20、511円 ※差額3、547円!全然お得にならない!!!
東京電力の場合、基本料金に「スマート契約」というものが導入される予定です。これは30分単位で算出される1年間のピーク電力を元に契約電力を設定するものです。例えば、30分の間で同時にドライヤーと暖房、高圧洗浄機等で大量に(継続して30分間(あり得ない?))電力を消費した場合、ピーク電力が高くなるので、基本の契約電力が高くなってしまいます。逆に、これら電化製品をバラバラで使用した場合、ピーク電力を抑えることができるため、基本料金がお安くなるという仕組みになっているようです。このピーク電力は1年間有効となるので、翌年以降については私達の努力しだいでピーク電力を抑えることが可能となります。
このスマート契約がくせ者で、自由化が始まる4月はそんなに電力を必要としないので、基本料金を抑えることが出来ますが、電力使用量がピークとなる年末年始以降は基本料金が高くなってしまいます。最初の半年間だけお得感がありますが、年末年始のピーク電力しだいで割高になる可能性が高いのではないでしょうか。
ピーク電力を知るためには、まず電力メーターをスマートメーターへ交換する必要があります。東京電力では平成32年度までに順次交換されるようですが「電力メーター情報発信サービス(Bルートサービス)」を申し込むことで交換が可能です。スマートメーターに変更した後、「でんき家計簿」に会員登録するとホームページ上で30分単位の電力使用量を確認することが可能となります。
現状ではそれほどのお得感はないので様子見でしょうね。オール電化でない場合、東京ガスの「ずっともプラン」というものもあるようなので、そちらも検討した方が良いと思います。何にせよ競争が本格化するのはこれからなので、将来に期待!という感じでしょうか。