前回は『耐震等級』について書きましたが、今回は耐風等級についてまとめてみたいと思います。未だに自宅の耐風等級が不明なのですが、取りあえずは建築基準法で定められた耐風性能は満たしているはずなので。。。
耐風等級とは?
建物の強さを表す指標として、品確法の住宅性能表示での耐震等級以外に『耐風等級』というものがあります。
基準として建築基準法の範囲内を耐風等級1、建築基準法の1.20倍の強さを耐風等級2として、2ランクの耐風等級が設けられています。
ちなみに耐風等級1で、『500年に1度程度発生する暴風の力に対して倒壊・崩壊しない程度』となっているようですが、最近の異常気象を考えると実際に暴風が起こる可能性は格段に上がっているように思えてなりません。。。
基準風速(=耐風等級1で想定されている最大風速)
耐風等級を分かりにくくしているのが、この『基準風速』です。この基準風速は地域毎に設定されているのですが、なぜかネット上で見つけるのに苦労しました。結果『資源エネルギー庁の資料』の中から見つけることが出来ました。また、都道府県別に分かりやすくまとめた資料も見つけたので参考としてください。
以下に東京都の基準風速(=耐風等級1)を参考として記載しておきます。
東京都 | 八王子市 立川市 昭島市 日野市 東村山市 福生市 東大和市 武蔵村山市 羽村市 あきる野市 西多摩郡のうち瑞穂町 | 32m |
23 区 武蔵野市 三鷹市 府中市 調布市 町田市 小金井市 小平市 国分寺市 国立市 田無市 保谷市 狛江市 清瀬市 東久留米市 多摩市 稲城市 | 34m | |
大島町 利島村 新島村 神津島村 三宅村 御蔵島村 | 38m | |
八丈町 青ヶ島村 小笠原村 | 42m | |
上記以外 | 30m |
これらの基準風速は複雑な計算により算出しているようですが、気象庁などのデータベースにある瞬間最大風速と比べると低めに設定されているのが気になります。
最後に
最近は異常気象により、100年に1度などのワードをニュースで良く耳にします。この100年に1度がもう身近になってしまったので、耐風等級なども含め、建築基準法の見直しが必要なのでは?と思ってしまいます。今後も異常気象が続いて台風が大型化し、将来的に風速50mの強風域(暴風域はどうなってしまうのでしょう?)なんてのが当たり前になったら恐いですね。。。